工場に就職するメリット・デメリットを経験者が語る。手に職はつく?稼げる?全部答えます

ども、元期間工のカメックスです!

突然ですが、皆さんは工場の仕事に対して、どんなイメージを持っていますか?

  • 単純作業でキツい
  • とにかく、つまらない
  • 何も考えなくていいから楽

などなど、そんなイメージを持っている方が多いと思います。

しかし、実際に長年、工場勤務してきた私が断言しますが、工場勤務というのはそんな単純な物ではありません。

良い所・悪い所いろいろあります。

今回は工場勤務のメリット・デメリットを経験者の私がまとめて紹介します。

工場勤務のメリット

学歴が必要ない

工場の仕事には学歴が必要ありません。製造業全般に言える事ですが、中卒だろうと高卒だろうと、誰でもウェルカム。

本社勤務なら大卒必須ですが、工場においては学歴なんて何の役にも立たないので、気にしないでOKです。

私の勤めていた工場で、定年退職したオジサンも全員、中卒・高卒でした。工場長も高卒で、大卒は一人もいませんでしたね。

日本は未だに学歴社会で、応募条件に大卒が多い中、工場は数少ない学歴なしで入れる仕事なのがメリットですね。

もちろん大卒の方でも就職できます。

未経験でも簡単に就職できる

工場の仕事というのは、基本的にマニュアル化されており、覚えてしまえば誰でも出来る仕事です。

なので工場未経験でも簡単に入れます。

これが営業や事務の仕事だったら「未経験はお断り」なんて言われてしまいますし、未経験で入っても慣れるまで大変でしょう。

一方、工場は覚える事が少なく、かつマニュアル化されているので未経験でも楽勝です。

この経験のハードルの低さが工場の大きな魅力ですね。言い方はあれですが、やる気があれば、とんでもないアホでも出来ちゃ仕事なのです。

もちろん資格必須の作業や、複雑な工程もありますが、基本ラインに入るなら単純作業です。

もちろんニートからの就職にもバッチリ。実際にニートから工場勤務になった人の体験談はこちら↓

・ニートから飛び込みで期間工に就職して1年働いた僕の体験談。苦労した事や感想について

資格取得で手に職がつけられる

まぁ単純作業ばっかりやってもスキルが身につきませんよね。

手に職欲しい人にとって、工場なんて魅力ないんじゃないの? と思う方もいるでしょう。

しかし、工場によっては資格取得によって『溶接』や『クレーン』を扱う部署に入ることが出来ます。

例えば大阪にある小松製作所では、単純なライン工の他に、溶接部門があります。資格を取得すれば、溶接工になれるチャンスがあるのです。

【大阪】小松製作所の期間工は手に職つけたい人におすすめ!待遇と評判まとめ

溶接資格の詳細はこちら。

・溶接の資格の取得方法まとめ。未経験から手に職をつけるなら溶接はオススメです

資格を取得すれば上位工程にはいれて、もちろん時給アップ&正社員なら給料アップにつながります。

工場=手に職にならない…というイメージが強いですが、キチンと資格職のある工場を選べばスキルアップできますよ。

夜勤があるので稼げる

大手の自動車工場や部品工場は、必ず夜勤があります。

夜勤に入ると、時給が25%アップ+夜勤手当(交替手当)が貰えるので、非常に稼ぎやすいです。

深夜~明け方の作業になるので、眠気との戦いになりますが、それでも時給25%アップは美味しすぎます。

昼の時給が1500円なら、深夜は時給1875円まで跳ね上がります。

夜勤を頑張れば、手取り30万~40万も狙えるので、とにかく稼ぎたい人には工場はうってつけです。

コンビニやパチンコ屋のように客商売じゃありませんから、酔っぱらいや面倒くさい客に当たる心配もなし。強盗だって来ません。

安全に夜勤で稼げる工場。これも大きなメリットですね。

入社祝い金があるので稼げる

工場の仕事に応募する時、入社祝い金が設定されているケースが多いです。

食品工場などですと、3万~5万くらいですが、大手自動車メーカーになると入社するだけで30万~40万貰えるケースも多いです。

自動車メーカーの入社祝い金一覧は下記でまとめています↓

・期間工の入社祝い金一覧。一番入社祝い金が高い求人を紹介します

祝い金を含めると、3ヶ月で100万円以上を稼げるので、短期で稼ぎたい人、すぐ金が欲しい人にとって入社祝い金のある工場は嬉しいですね。

通常のバイトでは、祝い金が低めに設定されている中、やはり景気の良い工場ですと祝い金が高いので、お得です。

貯金を貯めやすい

工場勤務は稼ぎやすいのですが、同時にお金の無駄遣いも防ぎやすいのがメリットです。

というのも、工場は基本、田舎にあるので誘惑が少なく、ストイックに仕事→寝るの繰り返しになりやすいです。

また工場内には格安の食堂があるので、食費も節約できます。

付き合いの飲みも少なく(トヨタは多いw)

仕事終わりに「キャバクラ行くぞ!ついてこい!」なんて面倒くさい事を言う人も少ないので、かなり貯金を貯めやすい仕事ですね。

借金返済や、起業のための資金集めに来ている人も多いです。

ちなみに私は後者で、工場勤務を4年続けて貯金1000万貯めました。

私の貯金の記録はこちら

・私が期間工で貯金1000万貯めるまでにかかった期間は4年。その詳細と貯金のコツを教える

人とコミュニケーションを取らなくていい

工場で働く場合、ぶっちゃけ喋らなくても仕事は出来ます。さすがに一言も喋らないでOKとは言えません。

ミスしたら「すみません」。教えてもらったら「ありがとうございます」くらいは言わないと反感を買います。

しかし、工場は仕事を覚えてしまえば、あとは淡々と作業をこなすだけで良いので、喋る場面が少ないです。

これがコンビニだったら、やれ客と喋ったり、同僚が話しかけてきたりで、気を使いますよね。

コミュニケーションがダルい人にとって、工場はまさに気楽に働ける職場です。もちろん休憩中に雑談に混じっても良いですし、混ざらず寝ててもOK。

コミュニケーション力が必要とされる現代社会ですが、工場だけは寡黙な人でも許される聖域と言えるでしょう。

派遣から正社員になる事が出来る

人手不足の昨今、多くの企業では「正社員登用」を行っています。

派遣や期間工から正社員になれる制度で、1年ほど勤務していれば試験を受ける事が出来ます。

私はスバルの工場で働いていましたが、期間工から正社員になった同僚も多かったです。

自動車工場は、特にいま人手不足なので期間工を囲い込もうとしています。

正社員になると、昇給や出世、ボーナスなどが出るようになり、何より雇用が安定するので不景気の時も安心です。

かつては派遣から正社員なんて超狭き門だったのですが、今はかなりハードルが低くなってきました。

メーカーによっては年齢制限も撤廃され、中年でも正社員になるチャンスがあります。

いま一番、正社員になりやすいのは自動車工場の期間工です。期間工から正社員になる方法の詳細は、下記の記事で書いていますので参考にして下さい。

・期間工から正社員登用される条件まとめ。大手自動車メーカーの社員になる方法を紹介

工場で働くデメリット

ライン工は単純作業なので仕事がつまらない

ぶっちゃけ工場の仕事は超つまらないです。だって同じことを永遠に繰り返してるだけなんだもの。

簡単に覚える事が出来て、アホでも出来るのは良いのですが、それが1日8時間続くとなると話は別。

やはり退屈ですし、眠くなりますし、時間の進みも遅く感じます。

仕事は仕事と割り切って出来る人は良いのですが、仕事にやりがいや面白さを求めている方は辛いでしょう。

私も何度「工場辞めてYoutuberになりてぇ~」と思ったことか…

まあYoutuberも大変なんでしょうけど(人気になれなきゃ稼げないですし)

とにかく、工場勤務の最大のデメリットは仕事のつまらなさです。

やりがいを見つけるか、金のためと割り切って作業に集中するしかないですね。

正社員でガンガン仕事してる人は「家族を養うぞ!」とか「俺はメーカーを背負ってるんだ」とか、何かしら使命感の強い人が多かったですね。

使命感がなければ続けられない仕事だと思います。

工場は田舎にあるので遊ぶ場所が少ない

工場は基本的に田舎にあるので、遊ぶ場所が少ないのが難点ですね。都市部に近ければ、休日は遊び放題なのですが、工場は田舎にあるので遊びに行くなら遠出しないとムリです。

神奈川県の湘南にある日産車体などであれば、まだ海と歓楽街があるのでマシです。詳しくはこちら。

・日産車体(湘南工場)期間工の評判と待遇まとめ!神奈川県で高時給の仕事です

ただ、基本的には田舎に幽閉されるので、金は貯まるけど遊べなくてストレスが貯まる…というのが工場勤務のデメリットですね。

東京まで1時間圏内の工場もあります。どうしても都市部で遊びたい方、上京したい方はこちらから選びましょう。

・東京に一番近い期間工ランキング。関東にある上京におすすめのメーカーを紹介

単純作業に甘えてると手に職が無いまま年をとる

工場は単純作業なので、ぶっちゃけ楽です。

思考停止して作業を淡々とこなしていれば金が入ってくるので、ずーっと派遣で工場勤務している人もチラホラいます。

しかし、単純作業という事は、すなわち手に職がつかないという事の裏返しです。

若いうちは良いですが、単純作業しか経験のないまま40代~50代になると派遣から抜け出せなくなります。

『職歴なし、資格無しの中年非正規社員』

この肩書が、いかにハードモードか言うまでもありませんね。

非正規は、景気が良い時はさておき、悪い時に露頭に迷います。

単純作業は楽ですが、それに甘えていると、時間の切り売りでしか稼げない人間になってしまいます。

金を貯める目的なら良いですが、長期的にキャリアを考えた場合、どこかで資格を取るか正社員にならないとキツいですよ。

不景気になると一気に仕事がなくなる

工場にとって一番怖いのが不景気です。

公務員や電気ガスなどインフラ系の仕事であれば、景気もクソも関係ありませんが、工場は景気の波をモロにうける仕事です。

景気が悪くなれば、車や電子機器が売れなくなって、工場が稼働しなくなり、人もいらなくなって非正規から切られていく…

いわゆる、派遣切りというやつです。かつてリーマンショックの時に起こった現象ですね。

残念ながら、不景気になったら一番に露頭に迷うのが工場勤務の人間です。

正社員になっていれば首は回避できますが、非正規なら一発アウト。仕事はもうないので帰って下さいと言われて終わりです。

単純作業しかしてこなかった場合、スキルも次の仕事もなく放り出されるのでキツいです。

ただ、大手企業であれば、多少の不景気ではビクともしないので、なるべく大手企業に勤めるようにしましょう。

まとめ:工場に就職するなら大手を選べ

工場で働くメリット・デメリットを紹介してきましたが、何にせよ工場で働くなら大手企業を選びましょう。

下請けですと、給料もしょっぱいし、不景気になったら一瞬で消し飛びます。

だったら、給料が良くて正社員登用のチャンスもある大手企業で働いた方がコスパ良いです。

おすすめは自動車メーカーの期間工として働く事です。

住み込みOKで、入社祝い金も30万以上出ます。正社員登用も多いのでオススメですよ。

期間工について詳しい事は、下記で書いていますので、興味のある方はぜひ読んでみてくださいね。

・期間工とは?メリット・デメリットを徹底解説

とにかく金をたくさん稼ぎたい! という方はこちらをどうぞ。

・期間工の給料を比較。一番稼げるおすすめのメーカーはこれだ!

個室の寮に入れる、住み込みがしやすい工場まとめはこちら。

・個室の寮に入れる期間工のおすすめ3選。風呂トイレが共同じゃない所も紹介するよ